tampere   

2014 12/29
道標

ロッキングチェア
ロッキングチェア 2
ロッキングチェア3


Rocking Chair 
Cherry/ Wool fublic
W580・D880・H960

デンマーク時代の恩師へこの椅子の完成を報告すると
「デンマーク人よりもデンマーク人らしい家具をつくる」と評してくれました
当時、憧れ以外に何も持ち合わせずにデンマークに降り立った私に、家具の設計や木工技術を丁寧に指導してくださった方からの言葉の意味は重く
この言葉を私はこれからの道標としてやっていこうと思っています

   *

2014年も本当に多くの製作に携わらせていただきました 
依頼主の皆様に心よりの感謝を申し上げます

お客様から依頼いただくひとつひとつの家具、それから住まいづくりの一端を担う建築の中の家具や建具
任せて頂く仕事の幅というのは本当に広がったように感じます
仕事の種類としての幅は広がりましたが、私が作り出すものの振り幅というのはむしろ狭くなってきているような実感があります
それは、私が家具作りに追求していることがより明確になってきていて
私の家具への追求と、依頼主の皆様が私に求めてくださることとのギャップというのが小さくなってきたからこその実感だと思っています
この実感をもって一年を締めくくることができるのは本当に嬉しい限りです

今年もお世話になった皆様へ

力のない私がなんとかやれてこれるのも皆様のおかげです
本当にありがとうございました
来年もどうぞよろしくお願いいたします

皆々さま、良いお年をお迎えください

 


今年後半に携わった多くの仕事の写真がたまっています
お正月休みに整理して近々掲載させていただきます!




2014 08/30
Infomation

今年これまでに携わらせていただいた仕事をできるだけ紹介させていただきます
写真と簡単な情報だけになりますが、ご覧いただけると嬉しいです

2014_1 からどうぞ



2014 08/30
Furniture

チェリーハッチ
チェリーハッチ

チェリーハッチ


Hutch and Drawer 
Cherry/ RoseWood
W1230・D470・H1820

CDの収納庫として製作
上段はハッチ収納、下段は引出し収納となっています
CDを収納するという機能に特化していて、その総数は2000枚以上を想定しています
オーダーメイドならではの「役目を果たす家具」にすることができました

シャープなプロファイルとローズウッドの小茄子型のツマミの愛らしさが
微妙なバランスを保っていてくれています


 

2014 08/30
Furniture

チェリーチェスト
チェリーチェスト



Drawer 
Cherry / Brass
W1500・D400・H700

寝室に設置される引出し収納
ベッドに横たわった時に、正面に見える家具が丁度良い大きさになるように計画しました
高すぎず、低すぎないプロポーションが良いです
均等に入るグリットがチェリーの木目と相まってとても美しい家具ができあがりました





 

2014 08/16
New

easy chair
easy chair

easy chair


Easy Chair 
Red Oak (oilstain) / Wool Fublic
W590・D860・H960

読書や撮りためたビデオを見てゆっくりとした時間を過ごすのに
私ならば一人掛けのイージーチェアを選択したいと思います
オットマンをあわせてそのままうたた寝してしまえるものであればさらに良いだろうとも

想いというより願いを込めて製作してきた一人掛けの椅子ですが
ここをひとまずの着地点とすることにしました
納得いく座り心地を得る為には何度も図面を引き直して、試作を繰り返すことになったのですが
人が背中で受ける感触はお尻のそれよりもずっと繊細なものなのだ、という
このことを理解したのが大きなターニングポイントになったように思います

思いきって傾斜をつけたこの椅子はハイバックでしっかりと背中をサポートします
フレームのカーブに沿わせたクッションは背のあたる部位によって硬さを違えて作っています

クッションのパイピングや包みボタンのディティールも愛らしく気に入っています

椅子は座り心地と同じくらいにその「たたずまい」が大切だと私は思っています
その椅子が置かれることで辺りの景色が一変するということだってあります
それは、椅子自体が格好良いとかどうとかよりも、その椅子のもつ雰囲気が良いという事を指して言っているのですが
むしろ、あまりにデザインされて、そのデザインが真っ先に飛び込んでくるようなギラギラしたものが私は苦手です

少し間が抜けていようが、古ぼけていようが周りと調和できるものというのがやはり雰囲気を醸し出す良いものだと感じます
ウィンザーやシェーカーの家具には古臭くもセンチメンタルな良さがあります

木製家具というのはいつまでたってもてもただの木製家具でいて良いのではないでしょうか
年々このように考えるようになっている気がします


 

2014 07/22
Favorite


Credenza for TV 
Walnut/ whiteAsh / Iron
W2450・D450・H450

とても端正な表情をしています
木目も美しく表れました

数少ない私たちの定番家具 Credenza をTVボードサイズでオーダー製作



 

2014 07/12
Lowbord

TVボード ウォールナット
TVボード ウォールナット


Lowbord
Walnut/ Iron
W3500・D500・H430

関東地方まで、壁幅にぴたりのTVボードの設置にいってきました
2Fまでベランダから吊り上げる作業も予定通りにうまく納まりました

 *

正面の扉はウォールナット材の中からキャラクターの強いものを選別してランダムに組み合わせました
木の表情が美しく表れていて仕上がりには満足しています

こうした類のデザイン家具というのは巷であふれているのは周知ですが
まず、家具のプロポーションが美しくあること
木の選別が審美的に行えているかどうか
緊張感が漂うように細部まで丁寧な造りとなっているか
これらがきちんと成されているか否かで全く異なるものになると私は思っています

「無垢の木材を扱う私たちはその樹木への敬意をはらい、ただ消費されるものではなく持続可能な価値のある家具づくりを目指します 」

この取り組みの姿勢はぶれないように
気持ちよい家具つくりを継続していこうと思います




2014 07/03
Kitchen

オークキッチン
オークキッチン
オークキッチン


Kitchen and Cupbord
Oak/ Travertine
W2500・D650・H850 / W1900・D600・H900

設計 服部信康建築設計事務所


キッチンの取付けにいってきました
カウンターは床になぞらえて天然石のトラバーチンを用いています
主材のオークは木目がはっきりとしたものを選別して木と石の対比が心地よく表れることを願い製作しました

自然素材の魅力が伝わるようにというのは、私の家具製作における根幹のテーマです
機能をもつ家具というものを作っていると、少しでも機能的で便利なものになるよう工夫や細工を施すのですが
そうしたことで「木だからこその魅力」というものをどこかにを置き去りにすることがあってはいけないと思っています

簡単なことではありません
常にその目を養い、そして手で知る
これを続けていくしかないと思います

 




2014 06/20
暮らしへ


Sofa
Oak/ Fablic
W2000・D900・H650

片肘のボックスタイプのソファ
広い座面になっていますが背当てのルーズクッションの使い方次第で居心地の調整は自在に

  *

以前にダイニングの家具やTVボードを納めさせていただいた依頼主のところまで届けました
これまで床が居場所だったところに、ソファーがひとつ置かれることで暮らしに安心感が増したような
家族と過ごす時間をじっくりと味わうようなものにかえるような
そんな気がしました

気だけかもしれませんが、家具がそういうものであれば良いと思っています





2014 05/17
NEW

チェリーソファー
チェリーソファー
チェリーソファー


Sofa
Cherry / Fablic
W1880・D830・H780

一連のソファーワーク
木製ソファの肘掛けはそれが放つ印象や、その触れ心地というものを軽んじてはいけないと思っています
そして、肘掛けは依頼者の求めるイメージを比較的容易に具現化できる部分でもあります

今回はより彫刻的で繊細な形状に、シルエットも奇麗にでています

クッションは見た目以上にしっとりとした沈み込みを感じるものに仕立てています
通常のウレタンのクッションに加えて幾重にも綿の層を重ねています
実のところは分厚いクッションを襠の低いカバーに納めて包みボタンで高さを抑えるようにしています
包みボタンはアクセントにもなっていますが、クッションの厚みを抑えて木部とのバランスをとることが主な目的なのです

こうしたことは椅子張りの職人さんの教示をうけながら、一段ずつ階段をのぼるように形にしていきます
おそらく、現代のものづくりのスピードとは全く違うゆっくりとしたものだと思うのですが
あれこれ議論を重ねて、手間をかけるということでしか成し得ないものもあるというのが事実です

このソファーは我ながらですが完成度が高いと感じています
憧れるデンマークの家具との距離を少し縮めることができたかもしれません



 

2014 05/06

昨年の下半期の仕事をできるだけアップしました
写真だけですがよろしければご覧いただければと思います

2013_2

今年の前半の仕事もかなり写真がたまっています
こちらも後日にまとめてアップしていきたいと思います


 

2014 05/03

たて続けにいくつかの家具を納品しました
納品といってもその半数以上は運送業者さんに委ねています
本来なら自身の手で直接届けたいところなので心苦しく思っているのですが
遠方までの要する時間と、自ら車を走らせる輸送コストを考えると致し方ないところです

その家具が届けられたすべての依頼主からメールや電話で感謝を告げていただいた

依頼するにあたって悩んでいたこと、この依頼が多くのリサーチのなかからの決断であったこと
その経緯を振り返るように
そして今、費やした想いや時間、そしてお金といったもの
その対価である家具を前にして幸せな気持ちでいる、と伝えてくれる

聞いている私は「少し大げさではないか」と思いながらも
依頼主の方々よりも幸せな気持ちにさせてもらっているように思います

家具つくりが仕事の私は、与えられた仕事に的確に応えることで報酬を得て 生活させてもらっています
それ以上のことでも、それ以下でもないのですが
人が人のために働くということが 人の力で人を幸せにすることであれば良いといつも願っています

また前に進もうという意欲をもたせてもらえた気がします

依頼主の皆様へ
この場を借りてになりますが、 本当に感謝申し上げます
これからも末永く家具ともどものお付き合いをよろしくお願いいたします

出口真樹


 

2014 04/10

チェック ソファー
チェック ソファ
チェックソファー


Sofa
Cherry / Wool Fablic
W1880・D830・H780


 

2014 03/11

sofa oak


Sofa
Oak / Natural Leather
W1680・D700・H680

2013 08/31 のソファーをコンパクトに製作することに
ソファーというよりはベンチにクッションを添えたようなものになります
背もたれの支持が新しい案に変更されていて意匠としてのポイントにもなっています

  *

年明けにフレームを製作した下の写真のソファー
依頼していたクッションが間もなく完成してくるとのこと
私自身もとても楽しみにしていて、完成を待ちわびています
全容は近々こちらに掲載させていただきます








2014 01/17
new

ソファ no4
wool


新作のソファー 現在、取り組んでいる最中です

肘掛けのカーブとスポークが特徴的です
ヨーロッパの古い様式家具を下敷きに、座り心地の調整、装飾の足し引きでバランスをとっています

めっきり見かけることが少なくなった木製のソファーですが
私はこの寛ぐという目的以外の何ものでもない
あえて積極性をもってくらしを愉しむための、このツールに大きな魅力を感じています
私が製作する家具の多様なカテゴリーの中でも少し特別な存在です

これからクッションの製作に入ります
今回選んだものは升目柄の貼り生地、デンマーク製のウール生地です
縫製にも少し工夫をこらしてもらい目指している雰囲気をつくりあげようと考えています

  *

ここ数年、年初めはいつも新しい椅子の製作に取り組んでいます
建築現場への行き来が少なく比較的ゆっくりと工房で製作が行える1月内に
長い期間をかけた構想を形にするべくじっくり手を掛けるようにしています

続けてもうひとつ新しいソファーの製作にも取りかかっています

感謝しなければいけないのは待ち続けてくださるクライアントの皆様にです
ご期待へはしっかりと応えさせていただきます
しばしお待ちいただけますように!






 


出口真樹/1972年 三重県生まれ

1995年多摩美術大学デザイン科卒 
1998年住宅設計の仕事から一転して家具職人の道を目指しデンマークへ留学 デンマークで家具の製作技術と家具デザインを学ぶ
2000年帰国 自身の家具製作アトリエを開設 現在に至る

 

 

 

 
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