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2012 12/29
仕事納め

風景


年明けに納品するローボードと鏡台を仕上げたところで作業に区切りをつける。
午後からは道具の手入れ、毎年の恒例行事。今年も一年よく活躍してくれた。
ともに働くスタッフもよく頑張ってくれた。本当に感謝してます。

それから、製作を通して沢山の方と関わることができました。
地方の、たいして名も通っていない木工所に、決して値段が安いわけではない家具の製作依頼をいただけるということに
喜びと同時に責任を感じて、ひとつひとつの製作に携わっています。
この喜びと責任をもって応えていくということを、支えてくれるスタッフとも共有できとこと、一年を通してやれたことが大きいと感じます。

ひとつひとつ築いていくことを継続していきたいと思う。
来年もよろしくお願いします。



2012 12/24
2世帯のお宅の家具を納品。
テーブルとソファーとリビングのボード、椅子。
それぞれの世帯にそれぞれの形で製作する。
家具の設置や組み立て、扉の調整はひとつずつ感触を確かめるように行う。
全ての設置を終える頃には、すっかり夜に、、、
オーク楕円テーブル

tvボード

テーブル

tvボード

ソファーベンチ

ソファー


 

 

2012 12/23
年末も近づき納品ラッシュ。
忙しいけど雑な仕事にならないように
奇麗なものを作る仕事は楽しく、雑になるはずはないのだけれど
チェリー本棚

チェリーチェスト

椅子



テーブルR


 

ワックス2012 12/11
明後日に納品される家具たち。
仕上の塗装とは別にワックスをかける。工房で納品を待つ間に被ったほこりを拭き取るように
使っているのは蜜蝋をベースにした自然塗料のワックス。しっとりとしたツヤと少し色に深みがでる。
家具たちにとって最初のメンテナンス。


 

オーク椅子2012 12/06
新しい椅子が完成した。
いや、完成しつつある。
最初の試作から数えて4つ目、これはちゃんとした製品になってお客さんのもとへ。
椅子が組み上がったのは2週間くらい前のこと、工房の片隅に置いてあり、毎朝、それから作業の合間にも目をやる。
何かが気になっていて、、やっぱり、手を加えようと決断。
新オーク椅子
背板の角にRをつけた。
尖った角が危なっかしいということもあるが、丸めることで熟れた道具のような木の家具らしい良さがでた。これで納得できた。
明確な理由があって決定をくだすわけでない、こういう形うんぬんの事柄はとても悩む。
でも、悩んだり、考えぬいたことには必ず成果がついてくるものだと信じている。
塗装を終えたら、座面の革張りの行程へと移る。

ちなみに、この椅子、とある方の設計で私は製作者という立ち位置。
設計者の了解を得てから全容を紹介しようと思う。



 

アイアン2012 12/01
いつもお願いしている近所の溶接屋さんから頼んでいた鉄製の脚部が届く。
ボード類とテーブルの脚になる。無垢の木材と鉄との組み合わせは良く、互いを引き立てるような関係だ。
ただ、私たちが製作する家具はよくある「木とアイアンの家具」のような粗さを良しとするものじゃないので溶接加工はちょっと大変なようだ。
私たちの家具づくりでは無垢の木材の木味というか、自然のなりのままはできるだけそのまま活かしたい。でも、あくまで仕事は繊細さが伝わってくるように、カチッと丁寧にやり遂げる。あわせる金属部品も同じ感じを求めたい。
こんな無茶なオファーにもきちんと応えてくれる。本当に頼りになる存在だ。
錆仕上
黒皮の仕上、無垢の鉄が最初からまとっているこの粗く鈍い黒色の仕上げ。塗装で黒く塗ったものとは違うんです。
右はその黒皮を削り落として錆びさせているもの、赤錆がうきはじめているところ。このあと、錆をある方法で沈着させて焦茶色の仕上がりとなる。
鉄は錆びる。それは自然なことで、その程度の話であったり、扱う場所をしっかりと考えれば錆びることは大した問題にはならない。
何より、こうした経年変化する材というものに魅力を感じてしまう。
しかし、こうしてアップで見ると奇麗な仕事をしてくれているのがよくわかる。本当に感謝です。


 

レッドオーク TVボード

オーク ソファー2012 11/28
現場にて取付。
リビングボード、それから対面するソファーベンチを造作家具として製作。ともに3メートルを超える長さ。
今回はボードを分割せずに組み上がったもので納入することにした。継ぎ目もないし、精度も出せるので出来るかぎり組み上った形で現場に納めたい。
大きくなると搬入も一苦労で、現場の監督さんや職人さんの手をかりてなんとか2階へつり上げることに成功。
左右の壁から壁まで目一杯に納まるので事前に採寸は行っている。ぴったりといく、、、はずだが、現場では予想しないことがいつも起きる。なので用意した道具で擦り合わせしながら、じっくりと落とし込んでいく。多少の時間は掛かるけれどもばっちり決まると気持ちがいい。
ソファーのクッションは建物完成後の取付けを待つことに。今回は風合いの良いウールの生地を選択してもらうことに。
左官の壁、無垢の家具、ウール生地のソファー、と言葉を並べるてみるだけでも気持ちのよい空間が想像できる。
こちらのお宅の家具はダイニングテーブルなど、まだいくつか製作が残っている。
来月の竣工にむけてもうもうひと頑張りします。


 

チェスト ナラ2012 11/24
久しぶりに対面したチェスト。6、7年ぶりだろうか。チェストのあとに製作したローテーブルと、それから手前には薪ストーブ。
今回はソファーのご相談をいただく。ソファーの大きさやレイアウトを確かめるのにお宅まで足をはこんだ。
チェストは部屋の真ん中の薪ストーブの前に鎮座していた。折角のベスポジを家具が陣取っているのは申し訳ない。考え抜いてレイアウトしたチェストであったが、今回は場所を譲ってもらうことにして部屋のコーナーにせっせと移動させた。意外にもその場所が似合って見える。何より部屋がずいぶんと広がった。ある程度イメージして持参した3人がけのソファーの案はあっさり破棄して、広々とした部屋にあわせて1人がけを3つ配置することにした。TVに向かって座ったり、窓に向かって座って景色を眺めたり、寒い日にはストーブの近くにソファーを移動させてうたた寝をしたり、、使いみちを考えると楽しそうである。そう、理想をいえば、家具は暮らしを楽しむための道具。
楽しくするなら3つのソファーが異なるデザインでも良いかな、座り心地も違えて3種とかも良いかな、、。考えながら帰宅の途へ
少し時間をもらってじっくりと考えることに。楽しみな宿題です。


 

チェリーソファー

2012 8/29
ここ最近の携わった仕事をいくつかアップします。
住まいつくりとしての建築の一端を家具製作という立ち位置で参加させてもらっている。
大事だと思うのは、まずそこがどのような住まいとなり、そしてどのように暮らしが営まれていくのかを感じることかもしれない。
そいうことに思いをめぐらせながら製作すると、図面で表記されていないことがいろいろと気になって手をくわえることになる。
部材の厚みをミリ単位で変えてみたり、構造を変えてみたり。上の写真のソファーでいうならばクッションのステッチをダブルにするかシングルにするかもひとつの重要な決定事項になる。
「製作の現場ではいつもどちらにするかの判断に迫られている。」
僕が判断を下したその沢山の小さなことの集積は僕のつくる家具の個性につながる。
ここで作られる家具はどれもまぎれもなく僕の意思や考えが詰め込まれた僕自身の作品です。
人任せとかじゃなく、よろこんでもらえるモノ作りをちゃんとしているかどうか、、自分にいつも問いかけていきたいです。

work24 work25 アップしました。





2012 7/1
途絶えていたブログを再開します。
ずいぶんと長い充電期間をいただきました。
世の中や身の回りにおいても色々なことがありました。
自分やこの仕事ということに少しだけ真剣に向かい合う期間をつくった、、、ということにして下さい。
その成果かどうか、ホームページの内容も微妙に変化していると思います。

意味のあること、ないこともふくめて、小さな発信をこれから積み重ねていこうと思っています。

つぶさにチェックしてもらえていた人も、これから気にかけてくださる人も
これからのタンペレを期待して見ていて下さい。





出口真樹/1972年 三重県生まれ。tampereのすべての家具のデザイン
を手掛けるデザイナー兼木工職人。

1995年多摩美術大学デザイン科卒、1998年住宅設計の仕事から一転して
家具職人の道を目指しデンマークへ留学。デンマークで家具の製作技術と
家具デザインを学ぶ。2000年帰国。自身の家具製作アトリエを開設。

 

 

 

 
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